キノくまの人生ブログ

これまでの体験を書いていきます

不登校の理由1

初日

今から約12年前、小学校を卒業した私は地元の公立中学校に入学した。

今まで15人に満たない人数の教室で学んできた私だったが、中学校に入学したことで、およそ10倍の同学年たちに気後れした。

入学式が終わって、全員が教室に戻り下校となった時・・・

周りの人たちが友達を作り始めた。

人見知りが激しい私はその空気が耐えられずに帰ろうとしたのだが、一人の女の子(サキちゃんとする)が話しかけてきた。

サキちゃん「サキです。よろしくね!」

突然話しかけられたので

私「くぁwせdrft

動揺して訳の分からない言葉を発しながらうなずくことしかできなかった。

サキちゃん「明日から仲良くしてね~」

私のおかしな様子を気にすることもなく、友達になってくれた

2日目

朝、登校すると同じ小学校のクラスメイトが私に話しかけてきた

A「キノくま!昨日サキって人に話しかけられてたよね?」

なんだか、詰められている感覚がした。

私「うん、向こうから話しかけてくれて嬉しかったよー」

A「あのさ…言いにくいんだけど、あの子と関わらない方がいいよ

一瞬言われたことの意味がわからなかった。

サキちゃんは一体何者なのだ

A「あの子、小学校の頃からずっといじめられてきたんだって。だから、仲良くしてるとキノくまもまずいよ?」

衝撃だった。

いじめられてた人間が、あんなに明るく他人に話しかけることができるだろうか?

私は半信半疑だった。

 

授業が始まって話は終わったが、頭はサキちゃんのことでいっぱいだった。

本当にいじめられていたのか。そうだとして、中学生になってもいじめられ続けるのだろうか。

そうしているうちに掃除の時間になった。

私の掃除班が教室に戻ると、サキちゃんの席を数人がちらちらと見ていた。

みんな、サキちゃんと同じ小学校の人たちだ。

なんとなく嫌な予感がしながら様子をうかがっていると

ゴミをちりとりで集めた男子がそれを持ちながらサキちゃんの席に近づいていく。

そして机の下へ、普通にゴミ箱へゴミを捨てるかのようにちりとりの中のゴミを全て捨てたのだ。

何人かが笑っている。ほとんどが男子だ。女子も声を抑えながら笑っている。

とんでもないクラスだ。一瞬で中学校が地獄になった。

3日目

サキちゃんに話しかけられた。

教室を一緒に移動しないかと誘われたが、断ってしまった

クラスメイトAから言われたこと、掃除の時に見てしまったことが気になり関わらないようにしてしまった。

だが、サキちゃんには一緒に行動する子が他にいたようだ。

おそらく同じ小学校だったのだろう。小さないたずらなどを見ても気にしていないようだった。

一番多かったのが、消しゴムを小さくちぎって投げつける行為だった。

あれは見ていてとても気分が悪かった。

一番印象に残っているのが、入口を閉めてしまう行為。

外での体育の授業が終わってみんなが校舎に入る時、目立っていた男子が、

「みんな早く入れ!」

とみんなを急いで校舎に入らせた。

後ろを気にしていたので、私も振り返ると、まだ何も気づいていないサキちゃんとその友達がこっちに向かってきていた。

「閉めるからみんな入って!」

再び男子の指令。

強いものに対抗する力がない私は言われるままに校舎に入った。

男子数人が笑いながら扉の鍵を閉めていく

それはやりすぎだ。胸が苦しくなって涙が出そうになった。

クラスメイトがどんどん教室に戻っていく。

私はその場から動けなかった

しばらくして、サキちゃんたちが扉を開けようとするが閉めてしまったので開かない。

私は誰も見ていないことを確認して鍵を開けた

なんだか気まずくて、何も言わずに先に教室に戻ったがあの時、何か言うべきだっただろうか。

 

教室にサキちゃんたちが入ってくるのをみんなは不思議そうに見ていた。

私に視線は来ていないので、私が開けたことは私とサキちゃんたち以外は知らないのだろう。

他にもいくつかひどいことはあるが、ここに書くのはこれくらいにしておこうと思う。

今も分からない

いじめはサキちゃんと同じ小学校の男子が中心になっていた。

なぜサキちゃんがこんなことをされるようになったのかは今も分からないままだ。

もっと私にできることがあったのだろうか。

当時、自分の部屋にこもって逃げることしかできなかった私にはなにもできなかったのか。

 

不登校の理由はこのことだけではないので、ほかの理由はまた次回書きます。

 

 

キノくま