放課後児童クラブと食事の話
年下にいじめられやすい
私が放課後児童クラブを初めて経験したのは、記憶が曖昧だが小学校4,5年生の時だったと思う。
その年に、私の小学校内で初めて放課後児童クラブができた。
祖父しか保護者&働く人がいなかったので、さっそく私は預けられた。
初日、緊張しながら部屋に入ると、まずは宿題をすることになった。
私は自分の宿題を進めながら、周りの様子を窺った。
みんなそれぞれの勉強を大人しくしていた。
こういう雰囲気なら祖父が仕事を終えるまで待てそうだ。
宿題タイムの後、おやつの時間になった。
一人ひとりにおやつが配られる。
その日のラインナップのすべては覚えてないが、一つ覚えている。そう、かた焼きせんべいだ。
私がそれを食べている時、下級生の男子が近寄ってきた。
「食べるの遅くない?」
初対面の上級生の私に対していきなりそう言ってきた。
初めて人から食べている速度をバカにされた。
私は何も言い返せなかった。
年下に面白可笑しく馬鹿にされて悔しかった。
だが、当時の私は言われたい放題だった。
相手は複数の男子になり(みんな年下)、私は爆発。
もうこんなところ通ってられるか!
私は祖父に直談判した。
こんなところにいるくらいなら、家で一人お留守番している方がマシだ!!
祖父の仕事が終わるまで家で待っていたいと力説したが、心配性なので祖父は聞く耳を持たない。
移動
初日と同じく、また小言を下級生の男子から言われた。
耐えられなかった。
この状況を改めて祖父に言った後は、二度とあそこには行かなくなった。
だが、しばらくして祖父が他の小学校の放課後児童クラブに申し込んだ。
絶望した。
周りに知っている人が一人もいない学校で数時間過ごさなければいけないというのは、かなりキツイことだ。
初日は祖父と二人で小学校(A小とする)に向かった。
チャイムを鳴らして、中から人が出てくるのを待つ時間はとても緊張した。
出てきたのはA小の教員だった。
放課後児童クラブの部屋に通されて祖父と別れた。
中には小学生が10人ほど。
よそ者を見るような目は自分の緊張をより大きくした。
おやつの時間とのことだったので、自分も机の端の方に座り食べ始めた。
しばらくして、周りと自分の食べるスピードが違うことに気づく。
嫌な予感がしたとたん
「おそっ、早く食べろよ」
男子に囲まれていた。
私は言葉を失った。完全にデジャブだ。
泣きそうになりながら頑張って完食したが、他のみんなは早く遊びたがってイライラだ。
ここでは全員が食べ終わってから遊べることになっているので、最後の自分は責任が大きい。
今すぐに小学校を飛び出したかったが、家からはかなり距離がある。
その後、祖父が迎えにくるまで体育館の小さい窓をずっと見つめて過ごした。
結局そこも2、3回行ったきりだ。
このような過去があるので、私は誰かと食事をするのが苦手だ。
今でも私は食べるスピードが遅い。
相手が先に食べ終わって自分だけが食べているという状況が嫌で仕方ないのだ。
なので、外食をする時はほとんど一人(そもそも友達がいない)だが、とても気楽だし味わって食べることができる。
小さいころのトラウマはとても影響が大きい。
大人になって苦しんでいる人も少なくないと思う。
私は食事以外にもトラウマがあるが、気絶してしまうレベルのものだと、さすがに周りをびっくりさせてしまう。
克服するのはかなり難しいことだと思う。
もう少し生きやすくなりたいと願う。
キノくま